■ 2008年のシングルレビュー

■Across The Sky - UNCHAIN

UNCHA.jpg Across The Sky - UNCHAIN
Release 2008/11/5

UNCHAINの華々しいメジャー1stシングルは、
初の日本詞ロックに挑戦。

C/Wにもインディーズ曲のリテイクと洋楽カバー曲など、
眩しいソウルテイストはそのままに
次々と新しい取り組みにかかってます。

UNCHAIN - Across The Sky - EP

バンアパフォロワーとしてもその名を轟かせたUNCHAINが、お先に日本詩に取り掛かりました。
シングルだから分かりやすくするために日本詩だなんて、少なからずレコ社からの要請が噛んでるよなあ…
と思いつつ、聴いてみると案外以前のアンチェとそんなに変わらず割と簡単に受け入れられました。
何しろ過去の楽曲は全て英詩だったので、最初の内は違和感があったんですけどね。


そんな初の日本詩となるのがA面のAcross The Sky
アンチェの得意分野とも言える、いい意味で音がふわっと軽いキャッチーなアップテンポ。
Let Me Be The Oneと雰囲気は似ていますが、やっぱり日本詩の分歌にスピード感が
少し足りないかもしれません。
その分、誰でも抵抗なく聴けるようなグルーヴィな仕上がりになってます。

キラキラしたソウルフルな味わいは失われておらず、UNCHAINという存在をシーンに示すには
ピッタリなシングル曲です。
ライブで聴きたいカッコよさ。
3部作の第1弾と言うことで、残りの2曲にも期待が出来ます。


C/Wにはインディーズ時代のミニアル、THE MUSIC HUMANIZED IS HEREからConfidence of Mindと、
オーストラリアの歌手、Renee GeyerのBe There In The Morningそれぞれのカバーを収録。

どちらも原曲は聴いたことなかったんですが、A面以上にファンクで尖った仕上がり。
彼らのマルチな才能を垣間見ることが出来る味わい深い楽曲です。
谷川さん、声高くて透き通ってますよねえ…。

総評 ★★★★


■染まるよ - チャットモンチー

chat somaru 染まるよ - チャットモンチー
Release 2008/11/5

チャットモンチーの一年を締めくくる新曲は
大御所、亀田誠治プロデュースによる
骨太なミディアムバラード。

1stを思い出させるようなメロディラインながら、
当時よりさらにがっしり構えられたサウンドに、
今現在の彼女らの自信が感じられます。

彼女らにはツンデレな当ブログでも、素直に賞賛を送らざるを得ない名曲が届けられました。
A面曲は事変のメンバーとしてもすっかりお馴染みの亀田師匠との夢のコラボレーション。

染まるよ、と突き放すかのようにあっさりとしていながら印象深い語呂の良さは、
チャットモンチーらしい言葉のセンスだなと。
詞の方も素直に続いてタバコについての歌。あっこの彼氏はヘビースモーカー?

実は過去にシングルになってる彼女らのバラード、恋愛スピリッツ
いまひとつ垢抜けなくてそんなに好きになりきれなかったのですが、
今回は最初からモロにツボでしたね。
ギターやベースの音がよりラウドになってきているのも、決して亀田師匠の力だけではないはず。
只のギャルバンでは完結させない、ロッカーな一面も見せつつ、
プカ プカ プカ プカ のユニークなコーラスの重ね方なんかでは彼女ららしさをもアピールしてます。

ただ骨太なアレンジに比べて、歌詞はやや独りよがりがちで共感しにくいと感じられる面も。
詞は高橋の方が分かりやすくて上ですかね。
後は師匠プロデュースだと完璧すぎてしまって、彼女ら独特の隙が殆ど感じられない点も惜しいかも。


C/Wに、セルフプロデュースに再度挑戦した愛捨てたと、従来通りのいしわたりPによるRPGを収録。
愛捨てたは良くも悪くも3ピースを強調させた作りで、ベースとドラムが全編に渡って
前に押し出されながらも、スカスカしたシンプルなバンドサウンドがチャットモンチーらしいロックナンバー。

RPGは小気味いい行進曲めいたドラムのテンポに乗せられたアップテンポのポップソング。
ユニークな展開と歌詞がお茶目で、これぞチャットモンチーのカップリングと言うような
微妙で絶妙なクオリティを発揮してます。
Cメロのえっちゃんの高音部分が聴いてて気持ちいいです。

総評 ★★★★☆


■name Tag (C-O-M-A-C-H-I) – COMA-CHI

 image 42 name Tag (C-O-M-A-C-H-I) - COMA-CHI
Release 2008/11/19(iTunes先行)

今まで客演として数多くのアーティストとタッグを組み、
作品を発表してきた期待のフィメールラッパー・
COMA-CHIが遂にメジャーデビュー!

11/19から一週間、iTSにてフリーダウンロード楽曲として
披露され話題を呼びました。

COMA-CHI - name Tag (C-O-M-A-C-H-I) ? 今週のシングル
 
もう無料ダウンロードは終了してしまいましたのですっかり旬を逃してしまいましたが><
加藤ミリヤとのコンビでもお馴染みのCOMA-CHIが2009/2/4に1stアルバムRED NAKEDにて
メジャーデビューを果たします。
その中から先行曲がiTSで公開されたわけですね。

良くも悪くも90年代からのアングラなJ-Hip-Hop精神を忠実に受け継いだラップを魅せてくれる
COMA-CHIは、フィメールラッパーの大本命として評判になってますね。
そのフロウは古臭いと感じなくもないですが、個人的にも女性ラッパーの中では一押しですね。


本曲はGAGLEDJ MITSU THE BEATSとの共作となるリード曲。
キーボードの音が印象的なトラックは堅実な作りで、まだまだ未知数なCOMA-CHIの
一人舞台をしっかり支えてます。

そして彼女も客演時の働きと寸分変わらぬ、クールで自信過剰な高速ラップを聴かせてくれてます。
言えよC-O-M-A-C-H・I この名前チェックしとけばマチガイナイ!
との煽りから始まり、散々COMA-CHIの自画自賛と社会批判とが垂れ流されます。

『俺は東京生まれ ヒップホップ育ち』が嘲笑された時代から何一つ進化していない、
古き良きアングラ路線のHip-Hopな空気が懐かしく心地よさを覚えてしまいますw
トラックもラッパーもこの捻りのないストレートなHip-Hopな感じ、
何というか、ダサさを気にせずにぶつかってくのがカッコよく映るんですよ。
J-HipHopはこういうのでいいんですよ、こういうので。


そんな懐古的なアングラ路線はある程度リスナーを選ぶでしょうが、彼女COMA-CHIのスキルは
発展途上にして未知数、今後の可能性は無限大です。
前代未聞のフィーメール C-O-M-A-C-H・I この名前、押さえとかなきゃ始まんないっしょ
とは彼女の弁ですが、僕も同意見。チェックしといて損はさせない逸材です。


総評 ★★★★

■Dream Fighter - Perfume

Perfume DF Dream Fighter - Perfume
Release 2008/11/19

武道館ライブを終えたと思ったら、
今度は紅白歌合戦の出場まで決定、
大躍進となった一年を締めくくる彼女らの新曲は、
ひたすらにアッパーな"攻め"ソング。


前作love the worldが中田ヤスタカ史上に残るほど完璧に完成されたポップスであったこと、
投げやり気味な曲名と、聴く前から嫌な予感をぷんぷんと漂わせていたのですが、
聴いてみて『やっぱり』と思わせてしまった残念ソングでした。

Dream Fighter、PerfumeのシングルA面としては今まで一番つまらない楽曲じゃないかなあ。
今まで以上のアップテンポとは言え、楽曲もただ単調でメロ中目立った転調もなし、
ヤスタカにしては珍しいアゲアゲ系の歌詞、
普段よりボコーダーが激しいのもMEGや亜美辺りから持ってきた楽曲でそもそもPerfume用の
曲ですらないのでは?とも勘繰ってしまいます。

苦節7年を経て武道館と言う夢の舞台に立つことの出来た彼女達だから歌える歌詞、
とも受け取れますが、こんな頭悪そうな(失礼)歌詞ってヤスタカさんが差別化を図ろうとしている
歌謡曲の領域ですよね……。
PVも雑ですし、売れるときに売っとけ!という徳間ジャパンからの急なリリース要請があったんじゃないか、
とか考えちゃいますね。
こんなリリースペースを強要するんじゃヤスタカ離れるかも。


彼女らが歌う必要性を感じないA面とは打って変わって、C/Wには冬にぴったりな、
ほっこりする暖かなスロウテンポなバラード、願いを収録。
3人の息ピッタリな珍しく甘い歌声と、capsuleの1stアルバムを思い出すような和を感じさせる
トラックとが今までにない彼女らの魅力を引き出してます。
地味は地味ですが、ちょっと変わった路線も面白くて良いですね。

総評 ★★★



■majestic trancer feat. VERBAL(m-flo) - DOPING PANDA

DOP.jpg majestic tancer feat. VERBAL(m-flo)
 - DOPING PANDA
Release 2008/10/22

ライブDVDの発売も控えたドーパンこと
DOPING PANDAの新曲は、年内限定生産盤。

C/Wには無限大ダンスタイムという通称で御馴染み、
ライブでのダンスナンバーのノンストップメドレーを
スタジオ音源で丸々30分も収録。

なんかシングルのジャケはいつも適当な気が…

スターの数少ないお友達wの一人、VERBALを率いての新曲です。勘違い天狗繋がりか?w
m-flo ♥ DOPING PANDA名義でのshe loves the CREAMに続いて2度目のコラボになってます、
あれもお互いのいい所を殺ぎ切った微妙な曲でしたが今回はどうでしょう。

fly majestic trancer!の威勢のいいボーカルから始まるmajestic tancerは、
大凡いつも通りのテンションの高いドーパン流ダンスロックになってます。
ベースラインとドラムが刻む軽快なリズムは何より心地よいのに対し、スターの日本語ボーカルは
相変わらずどこか気色悪さを残します。
語感のセンスが悪いのか、英詩の頃に比べて格段に劣るテンポの悪さを感じるメイニアは
少なくないはずです。
シングルだから日本詩を、って注文が来るのは十分理解できるけどなんとかならんかなあ。
曲はカッコいいのにスターその人が勢いを殺しかねないのが残念でなりません。

あとはVERBALは逆に空気過ぎて困ります。
彼、m-floのlovesを通してどんな相手、曲に対しても浮かないスキルを身につけたんですが、
最近コラボとして参加したどの曲でも空気を読みすぎて、正に空気と一体化してます。
今回だっていなくても全然分からないし、フロウも一切印象に残らない有様。

昔のやんちゃだったVERBALを知り憧れていた身としては、今の腑抜けた彼には心底残念で
なりません。prismQuantum Leapのようなハードボイルドなフロウをまた聴かせてほしいです。



C/Wのchi chi pa paはふざけた曲名とは真逆に、切ない音が染み渡るラブソングになってます。
落ち着いた雰囲気が印象的な大人のロックになっているだけに、もう少しメロディにパンチが
あれば一気に名曲になっていただけに惜しい。


そして今回の目玉で実質A面w
MUGENDAI DANCE TIMEは30分弱も繰り広げられるドーパンベストメドレー。
The FireYAYAHi-FiI'll be therecall my nameTransient happinessbeautiful survivor
MIRACLECrazy
の順になってます。正にベストの中のベスト。

ただし、スタジオ収録という環境からか、メンバーのテンションが限りなく微妙なものになってしまってます。
CD音源のような正確さも、ライブのような熱気どちらもなく、非常に中途半端な収録状態で行われた
ことが容易に想像できます。
これは冒頭The Fireでの「ざ ファーーーー!!!!」でのヤケクソっぶりを聴いてもらえば分かると
思いますがw 何度聴いても噴出しそうになります。

折角の無限大ダンスタイムだからライブ未体験のリスナーにもライブの雰囲気を知ってもらおうと
考慮したのは分かるんですが、それにしても全編に渡ってマジで半端なテンションなので、
これならライブ音源そのまま持ってきた方が伝わるんじゃ…?と感じてしまいました。

それでも曲ごとのノンストップの展開はやはり熱くライブの盛り上がりを思い出すことは出来ますし、
テンポがやや落ちたMIRACLEの妙に低いテンション、happinessの追加されたギターソロも完璧に
再現されていて比べてみると面白いと思います。
hapinessは今のアレンジで是非リテイクしてほしいと思いました。

一度再生すれば30分メドレーが始まるので、なんだかんだでメイニアの暇つぶしには最適になってますw




ただ前回のエビタイアップでも全く広がらなかった知名度、微妙なシングルの乱発など、
ここ最近迷走するドーパンを象徴する出来になっていると言えないこともないです。
CDJにも呼ばれなかったというまさかの悲劇もありますし、この先をちょっと心配してます。

総評 ★★★



プロフィール

Author:501
邦楽大好き。
Pops・Rock・House を中心に
何でも聴いてます。

FAVORITE ARTIST!

ASPARAGUS, ajapai
安室奈美恵, AYUSE KOZUE
UNCHAIN, 安藤裕子
Emyli, m-flo
capsule, KAREIDO
木村カエラ, くるり
Cocco, Salyu
椎名林檎, Syrup16g
ZEEBRA, SUPERCAR
東京事変, Towa Tei
DOPING PANDA, Perfume
the band apart, 髭(HiGE)
日之内エミ, the pillows
My Little Lover, Fantastic Plastic Machine
FreeTEMPO, THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
ミドリ, RHYMESTER
凛として時雨, Ryohei

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